【東京モーターショー05】ダイハツUFE-III…燃費の限界に挑む

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【東京モーターショー05】ダイハツUFE-III…燃費の限界に挑む
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ダイハツが軽自動車の燃費の限界に挑むべく開発した実験車的コンセプトカ『UFEIII。』2001年の初代『UFE』から数えて3代目のモデルとなるが、燃費はついに10-15モード相当で72km/リットルに到達。Ultra Fuel Economy(超低燃費)を車名に冠するだけの実力を見せつける。

パワートレインは660cc直列3気筒。直噴ガソリンエンジンで、圧縮比より膨張比を大きく取るアトキンソンサイクル方式を採用している。これに2モートル方式の極薄ハイブリッドシステムを組み合わせ、低燃費と動力性能を両立させているのだ。

空車重量440kgという超軽量ボディは空力面で有利な砲弾型フォルム。表面の凹凸を徹底的になくし、空気抵抗係数Cd値は何と0.168。2003年の『UFE-II』の0.19から、さらに大幅に空気抵抗を減らしており、その数値はクルマよりジェット戦闘機などの航空機に近いものだ。

燃費性能を徹底追求するかたわら、UFE、UFE-IIに比べて実用性が格段に上がっているのもUFE-IIIの特徴だ。リアシートは外側に向けてオフセット配置とされ、ドライバーを後ろから挟み込むようなかたちでの3人乗りを実現した。着座位置がきわめて低いドライバーズシートは、油圧によるシートリフターが組み込まれ、乗降性にも配慮がなされている。

UFE-III。は純粋な実験車で、市販される予定はまったくないが、あくなき燃費追求によって得られたノウハウや思想は、市販車の開発に確実に生かされるのだという。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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