日本でディーゼル乗用車の普及の可能性は?

エコカー 燃費

矢野経済研究所は、ディーゼル乗用車に関するユーザー意識調査を実施し、その結果を発表した。

調査は燃費効率の高いディーゼル乗用車の積極的な活用がCO2排出削減の切り札になると期待されていることから、日本のユーザーのディーゼル乗用車に対するイメージを分析することで、日本市場へのディーゼル車普及の可能性を探ることを目的に実施した。

調査は日本に在住の20代以上の、クルマを所有する男女で、同社の消費者モニター500人にインターネットによる自己記述式アンケートとして実施した。

この結果、ディーゼル車へのネガティブなイメージを最も強くもっているのは旧式ディーゼル車を体感した50代、60代以上のユーザー層だが、ネガティブなイメージはディーゼル車未経験者にもある。

50代、60代以上のユーザー層にはディーゼル車は「騒々しい」印象が強く、ディーゼル車を体感したことのない未経験者の約3割が「騒々しい」、約1割が「スピードが遅い」というイメージを持っている。

欧州市場の環境に優しく、高性能な最新のディーゼル乗用車の存在を知らないユーザーは約7割を占める。欧州市場における最新のディーゼル乗用車を知らない層は20代、30代の若い世代に集中しており、多少なりとも知っている層は1980年代から90年代の日本市場におけるディーゼル乗用車ブームを体感した団塊の世代だけだ。

しかし、欧州市場向け最新ディーゼル乗用車への関心度は高く、約5割のユーザーが次回購入の際に考慮するとしている。

環境対応技術を搭載したクルマは高価とのイメージが強く、現実的な購入の決定要因は「価格」だ。「環境に優しい」機能を搭載した車が高価だが、60代以上のユーザーの約3割は、高価でも環境に優しいクルマであれば購入すると答えた。60代以上は、可処分所得が高く、家族構成の関係上、車種への制約もない。また環境問題への関心も高い。これは今回の調査における60代ユーザーのディーゼルへの評価に重なる。

一方で、30代のユーザーは高価なクルマには最も関心がなく、また子育て世代であるため車種への制約がある。実際に環境に優しいクルマを普及させるには、車種を増やし、価格を下げることがポイントとなるようだ。

《レスポンス編集部》

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