パチスロ放置死で有罪判決…執行猶予は5年の意味

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今年8月、岩手県一関市内で、パチスロ店の駐車場に止めたクルマの車内に生後6カ月の女児を放置し、熱中症で死亡させたとして、重過失致死罪に問われていた27歳の女に対する判決公判が14日、盛岡地裁一関支部で開かれた。裁判所は執行猶予付きの有罪判決を命じている。

問題の事件は今年8月16日に発生している。被告の女は同日の午前11時20分ごろに一関市内のパチスロ店を訪れ、約3時間に渡って遊戯、駐車場に置いたクルマの中に放置した生後6カ月の女児を熱中症で死亡させたというもの。女の遊戯中には震度5の地震も起きたが、この際にも遊戯を中断させること無く、女児の存在を気に掛けることもなく、パチスロを続けていた。女は重過失致死容疑で逮捕されたが、捜査の過程で以前から同様の行為を繰り返していたことが明らかになっている。

14日に行われた判決公判で、盛岡地裁一関支部の横山泰造裁判官は、事件が起きた当時の車内温度が摂氏50度以上になっていたと推測されることに触れ、「高温となった車内で、死亡した女児が母親(被告)に助けを求め続けていたことは想像に難くなく、悲痛な心情は言葉も見つからない」と指摘した。

その上で「被告は自己の責任の重大さを認識しており、情状を酌量する余地はある」として、被告に対して禁固1年8カ月(執行猶予5年)の有罪判決を言い渡した。温情判決のようにも見えるが、執行猶予の期間は長く、同様事件の再発防止を視野に入れたものだということが読み取れる。

《石田真一》

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