初代は全世界で400万台のセールスを記録し、欧州や北米でカー・オブ・ザ・イヤーも獲得したヨーロッパフォードの世界戦略車、『フォーカス』が2代目へと、フルモデルチェンジを行なった。
2代目の特徴は全長で18cm、全幅で13cmも拡大されたボディ。このボディについて、フォーカスのデザインを担当した、フォードアジアパシフィック&アフリカ チーフデザイナー ポール・ギブソンさんは「新型フォーカスのボディサイズは、数値的には大幅に大きくなっていますが、左右のミラーとミラーの幅で比べれば、先代と比べてわずかに大きくなっているに過ぎません。そのうえで、ヨーロッパの伝統を生かしながら、アジアのテイストにもマッチする、グローバルカーのデザインに仕上げました」
「ボディラインには躍動感のあるイタリアンデザインを採用しました。そうすることで、ドイツの精密さと、ラテン系のダイナミックなデザインが融合できたと思います」と語る。
事実、新型フォーカスのデザインは、写真で見ると先代を踏襲しているように見えるが、実車は全幅を拡げたことにより、ワイド感のあるスポーティなプロポーションに変貌している。
実際に運転してみても、アップライトなシートポジションが幸いして、大きなクルマに乗っている感じはしない。大きくなったボディに関しては、サイズを感じさせないデザインが実現できているといえるだろう。
全幅の1840mmという数値を見たときには、かなり大きくなってしまった印象があったが、運転感覚では、思っていたほど影響はなさそうだ。ただし、実際に狭い駐車場に停めたときには、多少のサイズ感は出てくるはず。ガレージがヨコ方向に制限のある場合、注意が必要かもしれない。(つづく)