11月26日、大阪府大阪市北区内でパトカーの追跡を受けていた乗用車が歩行者の男性ををはねて死亡させた事件について、大阪府警は4日、タイ国籍を持つ42歳の女を業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。
大阪府警・交通捜査課によると、問題の事件は11月26日の午前3時35分ごろに発生している。大阪市北区太融寺町の市道をパトロールしていた大阪府警・曽根崎署のパトカーが、対向車線で信号無視を行って走り去る乗用車を発見。ただちに追跡を開始した。
乗用車は停止命令を無視して逃げ続け、約400m先の大阪市北区曽根崎2丁目付近の国道176号線の交差点で信号待ちをしていたタクシーに衝突。直後に道路を横断していた男性をはね、約30mに渡ってひきずった。男性はこの際のケガが原因で死亡したが、なおもクルマは止まらず、150m走行。別の交差点でタクシー3台に次々と衝突して身動きが取れなくなった。クルマを運転していた女は負傷しながらも徒歩で逃走している。
警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始。事故を起こしたクルマに残されていた携帯電話の通話記録などからタイ国籍を持つ女の関与を確認し、逮捕に踏み切った。調べに対して女は「在留資格切れと無免許運転の発覚を恐れて逃げた」と供述。他車と衝突したことは認めているが、歩行していた男性をはねた容疑は「知らない」などと全面否認しているという。