女子高校生に懇願されて違反を見逃した警官

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茨城県警は20日、牛久署・地域課に所属する2人の警官が、無免許運転を行っていた女子高校生のバイクを抑止する際にパトカーとの接触事故を起こしたことや、運転者の違反を見逃すという不祥事が起きていたことを明らかにした。警察では懲戒処分を実施するとともに、犯人隠避容疑でこの2警官を書類送検している。

茨城県警・監察課によると、問題の事故は8月4日未明に発生している。牛久署・地域課に所属する31歳の警部補と25歳の巡査がパトカーで牛久市内のパトロールを行ってたところ、少女3人の乗った原付バイクが信号無視を行って交差点を通過するところを発見。ただちに追跡を開始した。パトカーは途中で先回りし、道を塞いでバイクを抑止しようとしたが、バイクはブレーキが間に合わずにパトカーに接触して転倒。3人は路上に倒れこんだ。

バイクに乗っていたのは3人の女子高校生で、運転者を含めて無免許。本来なら道路交通法違反で検挙しなくてはならないが、3人が「ケガは無いので見逃してください」、「退学になってしまう」などと懇願。パトカーにも事故の痕跡は見られないことから、2警官は事件としての処理を見送り、説諭に留めたという。しかし、同乗していた1人が転倒した際に腰を打撲しており、家族が「パトカーと接触したらしい」と問い合わせたことで事件隠蔽の不祥事が発覚した。

監察課の調べに対し、2警官は「強く懇願されたので見逃してしまった」、「事故扱いにもしなかった」と供述。隠蔽の事実を認めた。警察では運転していた女子高校生を道交法違反(無免許)で検挙。2警官は犯人隠避容疑で書類送検するとともに、警部補には戒告、巡査には所属長注意の処分を実施している。

《石田真一》

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