奈良県警は8日、タクシー運転手に交通違反を行うように強要し、それを拒否した運転手ともみ合いになって軽傷を負わせたとして、44歳の高校教諭の男を傷害の現行犯で逮捕した。男は容疑を否認している。
奈良県警・橿原署によると、事件が起きたのは8日の午後10時35分ごろ。橿原市地黄町付近に住む住民から「タクシーの運転手と乗客らしき男2人が乱闘している」との通報が警察に寄せられた。同署員が現場に急行すると、55歳の男性タクシー運転手が路上に倒れており、近くの病院に収容されたが、頭部打撲などで全治2週間程度の軽傷を負った。
警察では近くにいた44歳の高校教諭の男を傷害の現行犯で逮捕したが、この男は泥酔状態。容疑については否認しているが、「タクシー運転手が客の指示に従わないのでトラブルになった」ということは大筋で認めているという。
被害を受けたタクシー運転手は「男が進入禁止の道路を進めというので、交通違反になるからと拒否したことでトラブルになった」と供述。別の道から目的地に向かおうとしたところ、男が「遠回りするのか」と激怒し、そのまま口論と乱闘に発展したとも話している。