「遅刻しそう」は理由にならない…実刑判決

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昨年8月、広島県三次市内の国道で、著しい速度超過で乗用車を走行させ、対向車との衝突事故を起こして3人を死亡させたとして、危険運転致死傷罪に問われた20歳の男に対する判決公判が25日、広島地裁で開かれた。裁判所は被告の男に対し、懲役11年の実刑を命じている。

問題の事故は2005年8月15日の午前8時20分ごろに発生している。三次市海渡町付近の国道375号で、20歳の男が運転する乗用車が対向車線側に逸脱。対向車線を順走していた軽自動車と正面衝突した。この事故によって軽自動車は大破炎上。運転していた36歳の女性と、同乗していた58歳の女性と5歳の女児が全身強打で死亡した。

その後の調べで、逸脱した側の乗用車は制限を大幅に上回る120-130km/hという著しい速度で走行していたことが判明。運転していた男は恒常的に速度超過を繰り返したり、ドリフト走行を行っていたことが判明。検察は「極めて悪質」として、危険運転致死傷罪で起訴していた。

被告は「成人式に遅れそうなので急いでいた」と主張していたが、25日に開かれた判決公判で広島地裁の岩倉広修裁判長は「高速でカーブに進入した被告の運転は無謀で危険極まりなく、悪質というほかない。被告の主張は危険運転を正当化する理由にはなりえず、認識の甘さから無謀な運転を繰り返したことは強い非難に値する」と指摘。被告に対して懲役11年の実刑を命じた。

《石田真一》

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