同姓同名で、別人を書類送検

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北海道警は26日、江別署の交通課に所属する40歳代の警察官が、交通事故当事者の本人確認を怠り、同姓同名の別人を誤って書類送検してしまうトラブルを起こしていたことを認めた。事実関係を詳細に調査した上で処分を実施する方針だという。

これは北海道警・監察官室が明らかにしたもの。他人を書類送検するミスが生じたのは、昨年6月に江別市内で発生したクルマ対クルマの出会い頭事故。現場を管轄する江別署の交通課に所属する警官が現場に到着した際、当事者2人はすでに病院に搬送されていたことから、この警官は消防に電話を掛けて当事者の名前や年齢などを担当者から聞いた。

事故を起こしたのは江別市内に在住する75歳の男性だったが、警官は名前のみで免許の照会を行った結果、同姓同名の71歳男性(札幌市在住)を発見。以後はこの男性を事故の当事者として扱い、この男性の住所や生年月日を記入した書類を作成。業務上過失傷害容疑で札幌区検に書類送検していた。昨年10月、この男性が運転免許の更新を行った際、全く身に覚えの無い事故歴が記載されていることに気づき、警察に確認を求めたことから誤認によるミスが発覚したという。

監察官室の事情聴取に対し、この警官は「消防の担当者から聞いていた概ねの年齢と名前から照会したところ、誤認してしまった男性のデータに行き着いた」、「似たような年代の同姓同名を持つ人が存在するとは夢にも思わず、そのまま誤認を続けてしまった」などと話しているという。警官と事故の当事者は現場検証の際にようやく顔を合わせたが、この際にも誤認していることに気づくことはなかったようだ。

警察では誤認された男性に謝罪し、すでに行われていた処分を取り消すとともに、本来の事故当事者を業務上過失傷害容疑で改めて書類送検する方針だ。また、誤認した警官についても何らかの処分を科す方向で検討している。

《石田真一》

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