カーブでのふくらみ走行は予測できたとして逆転有罪に

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2003年7月、岩手県前沢町内で前を走る原付バイクを追い抜こうとした際にトラックで接触し、この男性を死亡させたとして業務上過失致死罪に問われた54歳の男に対する控訴審判決公判が7日、仙台高裁で開かれた。裁判所は一審の無罪判決を破棄。被告に禁固1年2カ月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡した。

問題の事故は2003年7月29日に前沢町内の町道で、原付バイクで走行していた75歳の男性に対し、このバイクを側方から追い抜こうとした普通トラックが接触。転倒した男性が路面に頭を強打して死亡したというもの。警察ではトラックを運転していた男(当時52歳)の安全確認に怠りがあったとして業務上過失致死容疑で逮捕。検察は同罪で起訴していた。

被告の男は「バイクから接触してきた」と主張。一審の盛岡地裁水沢支部はこの主張をほぼ認め、「被告の運転と事故に因果関係はない」と判断して無罪判決を言い渡していたが、検察はこれを不服として控訴していた。

7日に行われた控訴審判決公判で、仙台高裁の田中亮一裁判長は「現場はカーブであり、被害者のバイクはカーブを外側にふくらんで走行していた」と認めた。その上で裁判長は「カーブで外側にふくらんでくるのは予測ができる範囲であり、バイクの動きを注視することなく漫然と走行していた被告の運転は安全注意義務に反している」と指摘。一審の無罪判決を破棄し、禁固1年2カ月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡した。

《石田真一》

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