信号の色が争点に…徳島・自転車事故の公判が開始

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2000年11月、徳島県徳島市内の国道192号で、自転車で横断歩道を走っていた16歳の男子高校生をクルマではねて死亡させたとして、業務上過失致死罪に問われた29歳の男に対する初公判が7日、徳島地裁で開かれた。被告は無罪を主張している。

この事故は2000年11月25日の午後9時ごろに発生している。徳島市元町1丁目付近の国道192号で、自転車で道路を横断しようとしていた16歳の男子高校生が、国道を走行してきたクルマにはねられて死亡した。

検察は当初から「信号無視を行ったのは自転車側」として、このクルマを運転していた男を不起訴処分とした。だが、遺族が独自に情報を収集した結果、「自転車側の信号が青だった」という証言が集まったこともあり、検察審査会に不起訴不当を申し立てていた。

徳島検察審査会は昨年10月に「クルマは黄色信号から加速して交差点に進入した可能性がある」として不起訴不当を議決。これを受けて再捜査した徳島地検は「自転車側の信号無視」という判断は覆さなかったものの、「クルマは青信号で進入したが、赤信号を無視して進行してきた自転車の存在を見落とした」として、時効3日前に業務上過失致死罪で在宅起訴していた。

7日に開かれた初公判で、被告の男は「安全運転をしていたが、自転車は発見できなかった。処罰されるのは納得できない」と無罪を主張した。これに対して検察側は「現場の交差点では信号無視をして横断する自転車や歩行者が多くいるが、被告もこれを認識していた」と指摘。さらに「速度調節や追い越しの禁止、前方注意の怠りなど複数の注意義務違反があり、結果として事故に至った」と主張している。

《石田真一》

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