「牛乳パック」振り込め詐欺、事業者ねらわれる

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「お宅のトラックが路上に落ちていた牛乳パックをひき、牛乳がタクシーから降りたお客にかかった。お客は洋服が貸衣装なのでクリーニング代や貸衣装代を弁償しろと言われ困っている」。こんな電話で始まる新手の振り込め詐欺が目立っている。

連絡を受けた運送会社が、被害があったと詐称する現場を調べると、確かにその時間に自社のトラックが通行していることがわかり、つい信用して、あわてて振り込んでしまうというのだ。

警視庁生活安全部生活安全センターは、「今年に入って同様の手口ですでに11件。昨年は24件あった。昨年の仮想発生場所は目黒、品川、渋谷区内など23区の西部地区だったが、御徒町、上野、鶯谷、日暮里、入谷など台東区、荒川区から新宿区など放射状に広がりつつある」と、警鐘を鳴らす。

この振り込め詐欺には、状況に共通した要素がある。ターゲットとなりやすいのは、車体に社名や連絡先を書いた運送業者だ。自称タクシー運転手と名乗る男は、何らか実際の通過を見届けて電話をかけている。石田、田中、池田、本田など田の付く名前を名乗っている。たいてい午前中に電話をかけてくるのは、その日のうちに振り込ませようとする意図があるからだ。

被害にあわないようにする対策を、前出生活安全センターが解説する。「連絡があったら、まず相手の身分、住所、氏名、連絡先を聴取。具体的にクリーニング代、貸衣装代を請求してきたら、使った店に利用しているか確認し、さらに来所するよう要請すること。被害や身分の確認がとれるまで、簡単に振り込んではいけない」

振り込め詐欺というと、一般家庭の年配者ばかりが狙われやすいと思われがちだが、意外なことに運送会社も同様に狙われている。

《中島みなみ》

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