検察官が見抜いた「なりすまし事件」

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千葉県警は15日、無免許運転で事故を起こした際に双子の弟の名前を名乗っていたとして、48歳の男を有印私文書偽造・同行使容疑で逮捕した。別の事故を起こした際には本名を名乗っていたが、二つの事件を同一の検察官が担当していたために発覚した。

千葉県警・行徳署によると、この男は2004年10月13日に千葉県市川市内で車線逸脱が原因の交通事故を起こし、業務上過失傷害容疑で検挙された。男は無免許運転の発覚を逃れるために「免許証を忘れた」と称し、双子の弟名義のガス溶接技能講習修了証を示した。出された修了証は顔写真付きで、本人と確認できるものだったことから、警察では免許不携帯と処理。男は2005年2月に書類送検されている。

ところが男は2005年3月に浦安市内でひき逃げ事故を起こし、浦安署が逮捕。業務上過失傷害や道交法違反容疑で送検された。この際、事件を担当した検察官が経歴が全く同じ案件を約1カ月前に扱ったことに気づき、両方の調書を比較したところ、姓は同じだが名が違っていることに気づいた。

このため、最初の事件を担当した行徳署に確認を依頼。同署が調べたところ、事故を起こしたはずの人物が北海道に在住しており、双子の兄が関与したことが判明したという。

調べに対し、男は「無免許運転の発覚を逃れたかった」と供述しているようだ。二つの事件を一人の検察官が担当したのは偶然だが、この偶然が男の嘘を暴いたともいえる。

《石田真一》

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