【ホンダ ゼスト 発表】ポジショニング---ライフ や ザッツ は?

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【ホンダ ゼスト 発表】ポジショニング---ライフ や ザッツ は?
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デザイン、質感の高さ、柔軟なスペースユーティリティなどを売りとするホンダの新型軽自動車『ゼスト』。ホンダには量販モデル『ライフ』があるため、ゼストはやや冒険的なモデルという位置づけかと思いきや、「冒険のリスクを避け、息長く売れ続けるモデルに仕立てた」(開発責任者・五十嵐則夫氏)という。

本来はライフが手堅く台数を稼ぐモデルの役割を担うはずだったのだが、「ライフがデザインやメカニズムなどについて、さまざまな新機軸を盛り込んだモデルになったぶん、ゼストでコンサバティブなユーザーを取り込む必要が出てきた」(五十嵐氏)という。

軽自動車市場は今日、普通車の不振を尻目に大盛況である。2005年の軽乗用車の販売台数は138万7000台と過去最高を更新し、乗用車の販売台数のうち4分の1以上が軽自動車という状況だ。その活況のなかで“負け組”となっていたのがホンダとスバルである。

あるホンダ関係者は、「ライフは発売後1年くらいのあいだは非常に好調だったのですが、女性ユーザー向けに振りすぎてしまったことや、他社が相次いで新型車を投入したのに押されて、販売が失速してしまいました。『ザッツ』が空振りに終わったのも痛かった。昨年には軽自動車のシェア低下が社内でもゆゆしき問題として取り上げられ、新型軽のポジショニングを、量販を見込める第2のメインストリームに位置づけることになったんです」と、内情を語る。

ゼストの販売目標は5000台/月と、それほど多くはないが、「デザインやキャラクターについて、ライフと大きく違いを出しました。ライフの販売台数をあまり食わずに、ホンダ全体の販売台数増に貢献するのではと思っています」(エクステリアデザイン担当・中井英理氏)と、軽自動車の販売台数復活へのホンダの期待感はかなりのもの。それだけに内外装の質感、低床設計、快適性など、さまざまな部分の作り込みには相当力が入っている。トールワゴンの狙い目モデルであることは間違いないだろう。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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