正面衝突事故を起こしたトラック運転手、無罪に

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2000年5月、奈良県生駒市内で原付バイクと正面衝突する事故を起こし、業務上過失致死の罪に問われた42歳の男性に対し、奈良地裁は26日、バイク側の過失が大きいと認定し、男性を無罪とする判決を言い渡した。

問題の事故は2000年5月15日に発生している。生駒市西松ヶ丘付近の市道で、道路右側に寄ったまま進行してきたトラック(被告が運転)と、当時18歳の男性が運転する原付バイクが正面衝突した。バイクを運転していた男性は頭などを強打、事故から2週間後に死亡している。

事故の目撃者はおらず、トラックを運転していた男性は「駐車車両を避けるために止むを得ず道路右側に寄った」、「バイクは道路中央を走り、スピードを出していた」と供述。これに疑問を持った男性の遺族が独自の検証を行うとともに、署名活動を展開。トラックを運転していた男性は事故から1年9カ月後に起訴された。

26日に行われた判決公判で、奈良地裁の奥田哲也裁判長は、衝突時の速度を「トラック側が約10km/h、原付バイク側が約46km/h」と認定。バイク側の過失が大きいとする判断を示した。また、右側へ寄ったことも駐車車両や歩行者回避と判断。「トラック側の過失を認めるには合理的に疑いがある」として、運転していた男性に対して無罪を言い渡した。

検察側は「意外な判決で驚いた」とコメント。今後、上級庁と協議を行い、控訴するかどうかを検討するという。

《石田真一》

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