マイナーチェンジされ6日に発表・発売されたマツダ『アクセラ』にはメーカーの世界戦略だけでなく、ユーザーの声もしっかりと反映されている点にも注目だ。
たとえば静粛性。前田主査の言葉を借りれば従来型は「悪くもなかったが、よくもなかった」となるのだが、ホイールやタイヤからのノイズはもとより、オルタネータのファン音抑止やドライブシャフトのブラケット形状の最適化までも行なっている。このような地道な対策により、「静粛性はかなり高まった」(前田龍雄主査)と自信をのぞかせる。
4ドアセダンについてはユーザーの年齢層が高めということもあって、ゴルフバッグを3つ余裕をもってトランクに積載できるようにサイド部分の形状変更まで行なっている。これこそ、地味な部分かもしれないが、着実な進化という点では歓迎すべき点だろう。
また開発当初に掲げた「期待に超えるダイナミックスポーツコンパクト」というキーワードをさらに昇華させており、その結果がターボを搭載した『マツダスピードアクセラ』の登場であり、ATの5速化というのは大きなところ。「自社製なのですが、エンジンとのマッチングにはずいぶんと苦労した」(前田主査)という努力の結晶だ。
さらに細かい部分では走りのイメージを演出するホイールデザインの変更などにも表われている。このホイールのデザインについては「とくにこだわった部分で1グレード1デザインで同じモノをグレード間に共通して使ってはいません」(前田主査)というほど。確かに外装デザインの変更と相まって、精悍なイメージの演出に成功している。