英ロータスの製品レインジを見渡すと、ダイナミックで抑揚の効いた『エリーゼ』や『エキシージ』のデザインに比べ、20日に日本発表された『ヨーロッパS』は、なめらかで控えめなフォルムだ。
スポーツカーあるいはレーシングカーであるエリーゼやエキシージは、フェンダーの張り出しで走りへの意思、長いフロントオーバーハングと短いリアオーバーハングで前進感と俊敏さを表現する。強弱の付いた面とその流れは、よどむことなく流れ、走る勢いを表現する。
一方のヨーロッパSは、大型化したサイズで居住性の良さを視覚化。抑揚は抑えられ、端正で理性的な面構成になっている。ショルダーラインは張り出し、その折れ線はフロントやリアのフェンダーラインに繋がり、上にキャビンが載っかる構成だ。
GTであるヨーロッパSは、非日常であるスポーツを表現しながら、日常での実用性も表現したデザインと言えるだろう。