現職警官によるひき逃げ、執行猶予付きの有罪に

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今年3月、福島県福島市内で赤信号無視を起因とした重傷ひき逃げ事件を起こしたとして、業務上過失傷害や道路交通法違反の罪に問われた山形県警・長井署に所属していた55歳の元警部補の男に対する判決公判が26日、福島地裁で開かれた。裁判所は「退職によって社会的制裁を受けた」として、執行猶予付きの有罪を言い渡した。

問題の事故は3月25日夕方に発生している。福島市御山町付近の市道交差点で、青信号に従って走行していた41歳女性が運転する軽自動車と、信号無視をして交差道路を進行してきた軽自動車が出会い頭に衝突した。この事故で双方のクルマは小破。女性は全治約3週間の打撲を負ったが、信号無視をしてきたクルマはそのまま現場から逃走した。

警察では目撃情報などから、当時は山形県警・長井署で警務課の係長職にあった55歳の元警部を業務上過失傷害や道交法違反容疑で逮捕。検察も同罪で起訴した。事故当日は非番で、福島競馬場に馬券を買いに行った帰りだったという。

26日に開かれた判決公判で、福島地裁の大沢広裁判官は「現職警察官による言語道断の犯行」と指摘した。だが、被害者と示談が成立していることや、懲戒免職処分を受けていることから「社会的制裁は果たされた」と判断。被告に対して懲役10カ月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡している。

《石田真一》

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