【池原照雄の単眼複眼】2陣営に集約のバス事業、本丸のトラックは?

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【池原照雄の単眼複眼】2陣営に集約のバス事業、本丸のトラックは?
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相互OEMに入る三菱ふそうと日産ディーゼル

三菱ふそうトラック・バスと日産ディーゼル工業が国内バス事業で、2007年4月から相互OEM(相手先ブランド生産)供給を行うことを決めた。

中大型バスの完成車とエンジンを補完し合う。国内バス事業では、日野自動車といすゞ自動車も04年から受け皿会社での共同生産に踏み切っており、大型車4社による2陣営ができる。主力のトラック事業は07年度から排ガス規制特需が剥がれるのが必至、バス事業の再編が本丸のトラックに波及する展開もあり得る。

両社の合意によると、三菱ふそうは大型の観光および路線バスを、日産ディーゼルは大型路線と中型バスをそれぞれ相手に供給する。また、バス用エンジンでも中型用を三菱ふそうが、大型路線用を日産ディーゼルが供給する。

◆市場はピークの半分近くまで後退

両社は排ガス対策技術の尿素SCRシステムでも、日産ディーゼルが技術供与する提携関係にある。大型トラック・バスでは世界市場で競合するダイムラークライスラーとボルボの傘下企業だが、日本市場の特定分野では手を握る関係を構築した。

国内のバス市場は昨年度、約1万7900台だった。ただし、開発コストの大きい中大型はこのうち6100台規模。路線バス事業の縮小などにより、市場はピークだった1978年(1万800台)の半分近くまで減少している。4社が「自前の開発や生産で事業の黒字を確保するのは困難」(いすゞ首脳)な状況にあった。

◆乱戦模様になってきた普通トラック

バス事業の負担を軽減することで、各社は国内トラック需要の縮小に備えるとともに海外市場の開拓に経営資源を集中することになる。このうち、国内の普通トラック(中大型)市場は、今春から乱戦模様だ。

リコール隠し問題で不振にあえいでいた三菱ふそうが今年4月から攻勢に転じている。前年同月比で4月51%、5月29%、6月68%---と新車登録を大きく伸ばしており「失地回復」へと躍起になっている。

総市場が縮小する前にというわけだが、乱戦が続くようだと、特需を背景に収益が回復していた普通トラック事業も危うい。バス事業で結びついた2陣営が、国内トラック部門でも提携関係を構築する可能性もある。そうした事態は、ことトラックに関して言えば、決してハッピーな展開ではない。

《池原照雄》

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