5月に発売が始まったジープ『コマンダー』は、『グランドチェロキー』よりも上級のポジションに位置するジープのフラッグシップモデル。
車体のベースやエンジン、4WDのシステムなどは昨年フルモデルチェンジされたグランドチェロキーを踏襲しているが、コマンダーはジープ初の3列シートの7人乗りというパッケージングを採用している。
ダイムラークライスラー日本、クライスラーグループマーケティング部の中村伸一さんは「高級輸入SUVの市場は日本でも急成長しており、その市場でジープブランドを、より強化するためにコマンダーを導入しました」
「コマンダーの魅力は、走行性能はもちろんですが、質感の高いインテリアや、ユニークなシートレイアウトなども見どころです」という。
実際にコマンダーのインテリアは、ワイルドなエクステリアからは想像できないぐらい、質感高くまとめられている。
加えて3列シートのパッケージングもユニークだ。1列目より2列目が高い位置にあり、3列目はさらに高い。一般的にはスタジアムレイアウト呼ばれ、国産のミニバンなどでも用いられる手法だが、コマンダーはハッキリとわかるぐらい高さに差があるのだ。その結果、3列目シートのヘッドクリアランスを確保するためにルーフの高さも二段になっている。
ただし、3列目シートはそれほど広くはないので、大人の長時間乗車は難しい。さらに3列目はかなり高い位置にあるので、後方視界はまったくといっていいほどなくなってしまう。したがって3列目は、使わないときには床下の収納しておくことになるだろう。
確かにこのパッケージングやルーフの形状は、非常に工夫されており、コマンダーのセリングポイントのひとつといえそうだ。(つづく)