日産自動車が22日に技術発表を行った新「VQ」系列V6エンジン。最初に搭載されるのは、秋に発表される次期『スカイライン』だ。「スカイライン」と言えば、日本市場では何と言ってもスポーツセダンというイメージが強い。
新VQエンジンは軽快なレスポンス、エンジンサウンド、燃費、排ガスのクリーン化と、多角的に性能を追求しているが、スポーツセダンのイメージを満たすために何よりも強く要求されるのは、動力性能の高さを実現する出力特性だろう。
車の動力性能はエンジンだけでなく、トランスミッションの性能やギヤ比、車重など、さまざまな要因によって決定される。
設計を担当したパワートレイン第一開発部の赤木裕史主担は、「次期スカイラインについては、動力性能はクラストップという自信はあります。0-60マイル/h(0-96km/h)加速は、国産の3.5リットルモデルのなかでは最速クラス。中間加速性能ではトップを行っていると思います」と、自信を見せる。
スペックはまだ公表されていないが、最高出力は排気量1リットルあたりの比出力がおおむね90ps前後になると予想されている。計算上では3.5リットルで315ps前後。これはトヨタ自動車がレクサス『GS』、同『IS』、トヨタ『クラウン』などに採用している3.5リットル「2GR-FSE」と互角の数字になる。