【レクサスLS 海外リポート】超高速域でも持続する静粛性…河村康彦

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【レクサスLS 海外リポート】超高速域でも持続する静粛性…河村康彦
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オーストリア国内で催された取材イベントでのテストルート上には、サスペンションへの大きな入力を試したり最高速をマークできるようなポイントは用意されていなかった。それゆえ、恐らくは持てるポテンシャルの半分以下を使って「軽く流す」といったそうしたシーンでの乗り方では、ハンドリングにしても安定感にしても余裕しゃくしゃくといった印象に終始をしたのは半ば当然でもあるだろう。

先に述べたように、優れた静粛性の印象が100km/hを大きく超える速度ゾーンでもキープをされ続けたのは、空力性能の秀逸さを感じさせられた部分。ただし、19インチのシューズを履いたヨーロッパ仕様車では50km/h付近をピークとしたタイヤの空洞共鳴音や、路面凹凸を拾ってのバネ下の重さ感がときに目立つ傾向にあった。

ちなみに、エアサスペンションの作動圧は「重量増加への対応やスプリングレートを高めたこともあり、従来型比のおよそ2割増し」という。「日本国内での使い勝手も考慮をし、とくに全幅方向はあまり増やしたくなかった」という理由から、サスペンション用エアチャンバー径も無闇に増すわけには行かなかったとのこと。それゆえに、エアサスペンション性能の向上をこうしてより高い作用圧に求めたのも、新型『LS』のハードウェア上のひとつの特徴といえる。

前述のように、今回のテスト車両は欧米仕様車に限られ、しかも公道上のみでの体験ということもあって、新型LSが自慢とするライバル車には見ることのできない多くのハイテクアイテム——ミリ波レーダーと赤外線カメラを併用した障害物検知システムや、最新のプリクラッシュ・セーフティシステム、緊急回避支援システムなど——の実力を知ることは叶わなかった。

しかし、ファーストインプレッション的な走りに留まった今回のイベントで得られたテイストからも、このクルマが秘めたポテンシャルが際立って高いことは明らかだ。これまでの歴代モデルとのしがらみを断ち切るかの勢いで開発された新型LSは、なるほどまさに“フルモデルチェンジ”の名にふさわしい変貌ぶりを遂げていることは間違いない。

《河村康彦》

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