国土交通省は28日、三菱ふそうトラック・バスから同日に届出のあった『ふそう』の緩衝装置の一部に対するリコール(回収・無償修理)で、業務改善指示を行った。不具合発生から原因究明までの時間が必要以上に長く、リコール届出までの処理が遅れるなど対応が不適切だったとしている。
同社は昨年6月、この不具合に対する国交省の報告要請に対し、定期点検時に発見されるため破損に至ることはなく走行不能にならないとした。しかし、同年11月に定期点検で発見されず破損による不具合が発生したため、検証を行い今年5月には市場措置の実施を決めていた。ところが、リコール届出までにさらに4カ月近く要した。
三菱ふそうトラック・バスは同日、96年2月から01年10月までに生産された「ふそう」の緩衝装置で、後軸のトラニオンベースに不具合があるとしてリコールを届け出た。1万2919台が対象で、同ベースの強度が不足していることから、そのまま走行を続けると破損し、走行不能になる恐れがある。