三菱自動車からのOEM供給モデルである日産『オッティ』。ベースとなる『eKワゴン』のフルモデルチェンジにともなって、こちらも装いを新たにして登場した(3日発売)。しかしOEMとはいえ、今や日産の軽自動車は侮れない販売台数を記録するだけに、日産ならではの個性が演出されている。
ターゲットは「30代前半の奥さんで、子供は未就学児童。そして世帯年収は600万円」と、明確だ。日産ユーザーが2台目として購入することが多いとのことで、オッティは日常のアシとして活用されることを想定している。……といった基本データを踏まえてeKワゴンとの違いを見ていくことにしよう。
標準車は、イメージ的にはシンプルかつソフト。フロントはグリルが専用となり、より日産的な雰囲気を醸し出す。商品企画を担当した工藤圭子さんによれば「『マーチ』や『ノート』に共通するイメージを狙いました。弟分的な存在になるようにデザイナーがこだわってくれました」とのこと。確かにシンプルでベーシックな感じではあるけれど、日産車らしさをはっきりと打ち出せている。
そしてリヤに関してもさすがに大きな変更は行なえないが、アイデンティティはしっかりとアピール。リヤランプはeKワゴンではクリアであるのを、オッティではレッドに変更しているだけでなく、LEDを使用しているのだ。工藤さんいわく、「コストは確かにかかりますけど、“らしさ”を出すのには必要だったと思います」。コンパクトカーでもまだまだLEDは完全には普及していないだけに、点灯しているのを見るとオッと思ってしまう。
内装に関しては、ステアリング上のバッジと内装色が専用になる程度に止まっている。