【インプレ'06】下野康史 レクサス『LS460』 オドロキの電脳新機軸

試乗記 国産車
【インプレ'06】下野康史 レクサス『LS460』 オドロキの電脳新機軸
【インプレ'06】下野康史 レクサス『LS460』 オドロキの電脳新機軸 全 1 枚 拡大写真

なんといってもスゴいのは、電子デバイスの数々。後ろから追突されそうになると、首との隙間を常時監視していたヘッドレストが前に動いて、むち打ち事故を防ぐ。

万一、車両盗難にあった場合、レクサスのオーナーズデスクに電話すると、盗られた愛車のハザードランプをつけっぱなしにしたり、エンジンを再始動できなくしたりといった処理を無線でやってもらえる。

パワーウインドやドアロックのコントロールもできる。車載の通信装置を利用した、いわゆるテレマティクス機能の最先端である。

しかし、こういった電脳新機軸に比べると、「走る・曲がる・止まる」の性能で、驚きは少ない。

最上級モデルでフルオプションにすると、かるく1100万円を超す車両価格を考えれば、とくに乗り心地の品質感はいま一歩。メルセデス『Sクラス』やBMW『7シリーズ』ほどの“地に足が生えた感じ”がない。かつて『セルシオ』にあった“ユーロ・チューン”のような足まわりも作ってはどうだろうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★☆☆

下野康史| モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集部を経て、モータージャーナリストに転身。現在はクルマ雑誌を始め、週刊誌のコラムなど幅広く執筆活動を行っている。親しみやすい文体のなかに見える、鋭い着眼点や独特の語り口にファンは多い。

《下野康史》

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