【三菱 パジェロ 新型発表】初代からの実験担当が語る

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【三菱 パジェロ 新型発表】初代からの実験担当が語る
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三菱自動車第二車両実験部マネージャーの今井昭好氏は、感慨深げに語る。「初代『パジェロ』が誕生したのは私の娘が生まれた年でした。その娘が結婚した今年、4代目モデルを送り出すことができました。思えば、パジェロとの縁が深い人生でした」

今井氏は三菱自動車に入社後、『ジープ』を皮切りに、SUVのテストを担当してきた実験のエキスパート。パジェロについては、初代モデルから10月4日にデビューした4代目までのすべてに関与してきた。

その今井氏は4代目の出来映えについて「4代目の特徴は、走行性能の良さと快適性の両立だと思います」と、満足げだ。

「車内騒音は旧型に比べて3デシベルほど小さくなり、これは走り始めた瞬間に体感できるくらいの差です。乗り心地もいい。一方でオフロードの走破性については徹底的にチューンしました。また車両安定装置などの電子デバイスも、オンロード、オフロードを問わず、常に的確に作動するレベルに仕上げました。走りは旧型と比べて、相当ダイナミックかつイージーです」

また、耐久性についてもパジェロのブランドにふさわしい水準に仕立てたという。「パジェロを作るにあたり、初代から一貫して心がけてきたのは、基本に忠実であることと、真面目であることでした」

「初代モデルはウチとしては初めて本格的に輸出するということになったため、強度を当時の基準の1.5倍に引き上げました。その後も、そこまでやらなくてもいいのではないかということを、いろいろとやってきました。4代目のテストのためにオーストラリアに行ったとき、30万km走った初代、23万km走った2代目などを普通に目にしました。4代目も長く愛用してもらえるクルマに仕上げられたと思います」

SUVは日本ではファッション性重視で買われることが多いが、世界ではたいてい未舗装路や山岳など、とんでもない悪条件下で酷使される。悪路の多い地域でパジェロが定評を得ているのは、走破性ばかりでなく、そのような条件でも30万km、40万km、またはそれ以上の過走行にも耐えるという耐久性の高さの理由のひとつだ。それらの質実剛健さに加え、高い快適性も手に入れた新型パジェロ。ヘビーデューティSUVファンにとって、マイカー選びの本命の1台になるか!?

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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