羨ましいライフスタイルのためのアクセサリー。こんなに高級なワゴンに、やたら荷物なんか詰め込めるはずがない。
ベースは『A6アバント』だが、自慢のエアサスがじつにうまく仕上げられている。極悪路も平気で踏破できるほど地上高を上げられるのに、妙な腰高感が非常に少ない。旧型はコーナーを攻めるとリアがよろけたが、今度は普通のA6とほとんど差がない。
2種類のガソリン直噴エンジンのうち小さい3.2リッターでも性能はじゅうぶん。こちらの方がむしろ積極的に運転している実感があって楽しい。4.2リッターともなれば余裕ありすぎで、6速ATのDレンジでちょっと飛ばしても、せいぜい2500rpmぐらいしか使うチャンスがない。その状態だと静かすぎ、かえってタイヤ音が気になったりする。
もちろんお家芸のフルタイム4WDだけに全天候対応のハイスピード・クルーザーでもある。
最上の素材で緻密に作り込まれたインテリアも最高。やっぱり積めないな、汚いダンボールなんか。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★★☆☆
熊倉重春| モータージャーナリスト
東京・焼け野原の戦後第一期生。25年間クルマ雑誌に勤めて何でもやったので、フリーのジャーナリストになった今でも何でもやる。いや、クルマのことなら何でも首を突っ込みたがる。今最大の関心事はエネルギー問題。