A380が地上の速度試験で負けた相手---飛行機シンポジウム

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A380が地上の速度試験で負けた相手---飛行機シンポジウム
A380が地上の速度試験で負けた相手---飛行機シンポジウム 全 1 枚 拡大写真

日本航空宇宙学会と日本航空技術協会は10月18日から20日まで、埼玉県さいたま市大宮区の大宮ソニックシティにおいて、「第44回飛行機シンポジウム」を開催した。

20日の特別講演では、エアバス・ジャパンのシニアアドバイザー、山之内憲夫氏が新型旅客機エアバス『A380』をプレゼンテーションした。総2階建ての巨人機で、当初2007年初頭の就航が予定されていたが開発が遅れ、一部のエアラインから予約キャンセルが発生している。

ボーイング『787』同様、エアバスA380も、1996年よりエアラインとの協働体制(WTT: Working Together Team)の下に開発を行っている。

機体の特徴としては、5000PSIハイドロ2系統を搭載したフライトコントロールシステム、機体重量比25%分に相当する炭素複合材(CFRP)の使用、オンボードインフォメーションシステム(OIS)などを挙げた。OISの一例として、エアポートナビゲーションを挙げ、これの技術はカーナビから応用したという。

また、1エンジン・アウトの状態で離陸を行うVMUテスト、水溜り着陸テスト、寒冷地テストなど、各種テスト風景をビデオで紹介したが、“グラウンドスピードテスト”で滑走路に紛れ込んだウサギと競走して負けたという。

開発の遅れについては、「航空機の抱える技術的問題が原因ではなく、生産工程の問題だと認識している。つまり、デジタルモックアップというやり方が、徹底出来なかったということだ」と説明した。

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