「あまり、団塊世代という言葉は使いたくないですね。年齢や性別にかかわらず大人の感覚を持つ人に乗って欲しいです」と語るのは、『ブレイド』(06年12月21日発表)のインテリアを担当した、デザイン本部第一トヨタデザイン部グループ長の永津直樹デザイナー。
すでにトヨタは小さな高級車として国内市場専用に『プログレ』や『ブレビス』を提案している。今回は『オーリス』と基本設計を共有し、「トヨタの最上級ハッチバック」として2.4リットルエンジンを搭載したブレイドを発表した。プレミアムハッチバックというコンセプトは、クラスが違うが『イスト』を思い出させる。
「プログレやブレビスは大人しい高級セダンですね。『大人しくない大人のためのショートプレミアム』を実現するために、ブレイドはハッチバックベースなんです。2.4リットルという排気量は、大人のユーザーのための、精神的なゆとりのための排気量となっています。イストとはプレミアムの方向性が違います。とくにインテリアを見てもらえばわかるように、イストはブレイドよりクリアな造形になっています」
「ライバルは国産車でいえばマツダ『アクセラ』、輸入車だとVW『ゴルフ』でしょうが……。イメージはかなり異なりますね」
ターゲットユーザーについて、ブレイドのエクステリアを担当したデザイン本部第一トヨタデザイン部グループ長の大坪一生デザイナーは「子ばなれしたエンプティネスターや、壮年の方が『クラウン』のような大きな高級車からの乗り換えられる需要が多いのではないでしょうか」と、語った。