横浜ゴム、再生ゴムの量産技術を確立

エコカー 燃費
横浜ゴム、再生ゴムの量産技術を確立
横浜ゴム、再生ゴムの量産技術を確立 全 1 枚 拡大写真

横浜ゴムは、ゴム製品の生産工程で発生する加硫ゴム屑から、タイヤ製品などの原材料として再利用する再生ゴムのマテリアルリサイクル量産化技術を確立し、今年1月から業界で初めて自社内でのリサイクルゴムの量産化を本格的に開始したと発表した。

同社のリサイクル技術によって生産されるリサイクルゴムは従来技術と比べ、より高品質なゴム原材料への再生が可能で、タイヤ製品やベルトなどに使用しても品質が低下しないのが最大の特徴だ。また、電気(加熱用)と水(冷却用)のみで生産できるためコストが安くなる利点もある。

リサイクル量産化設備は、粉砕設備、再生処理設備、冷却設備、切断・計量設備、脱臭・排ガス処理設備の5つで構成する。ゴムは加硫することで鎖状のゴム分子同士が硫黄や樹脂などによって結合し、強固で弾力のある加硫ゴムになるものの、従来の薬剤を使う再生方法では、鎖状のゴム分子自体を切断してしまうため、ゴムの物性が大きく低下することが問題となっていた。

同社が再生処理設備に導入した「二軸スクリュー押出機」は、薬剤による化学処理が不要で、さらに加硫ゴムの結合部分を選択的に切断することができる。このため、新品ゴムに近い加工性と物性をもつ高品質なゴム原材料が再生可能となる。

同社は従来技術に比べ、より高品質な再生ゴムを生産できるマテリアルリサイクル技術を確立し、主要タイヤ工場である三重工場に設備を導入して量産化に向けて取り組んできた。設備の導入に当たっては独立行政法人 新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)の「実用化開発助成事業」に採択された。

今後、自社内の工場で発生した加硫ゴム屑を同設備でリサイクルする。今年1月からブチルゴム製の使用済み加硫ブラダーのリサイクルを開始し、2007年は年間400トンのリサイクルゴムをタイヤ製品の原材料として使用する予定だ。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. コメリが洗車グッズの新商品を発売、撥水力2倍のカーワックススプレーなど4アイテム
  2. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  3. 世界初、個人所有できるレベル4自動運転「ロボカー」誕生、2026年に納車開始
  4. 背もたれに貼り付いた子どもたちの頭髪に…学術集会で議論された「ジュニアシートの適正使用」【岩貞るみこの人道車医】
  5. アキュラの新型SUV『RSX』が初公開! SNSでは「デザイン、攻めてきたな」「逆輸入して」などホンダファンも反応
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る