被告の証言は揺らぎがない---死亡事故で無罪判決

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2004年7月、神奈川県藤沢市内の国道134号で、乗用車で走行中に道路を自転車で横断していた男性をはねて死亡させたとして、業務上過失致死の罪に問われている65歳の女性に対する判決公判が25日、横浜地裁で開かれた。裁判所は女性を無罪としている。

問題の事故は2004年7月11日に発生した。藤沢市鵠沼海岸付近の国道134号で、道路を横断しようとしていた54歳の男性が進行してきた乗用車にはねられ、全身を強く打って間もなく死亡した。

クルマを運転していた女性は警察の調べに対して「自車が青信号に従って直進していたところ、自転車が急に飛び出してきた」と供述。これに対して事故の目撃者は「乗用車が左折進行してきて、自転車の男性をはねた」と証言。検察側は目撃者証言の方が客観的で信用できるとして、事故が左折中に発生したとして、女性を業務上過失致死罪で起訴した。

公判において被告の女性や、同乗していた家族は一貫して「事故を起こしたとき、クルマは直進中であり、左折で交差点には進入していない」としてきたが、25日に行われた判決公判で横浜地裁の倉沢千巌裁判官は「被告や、同乗していた家族の証言は捜査段階から一貫しており、発言も揺らいでおらず信憑性が高い」と判断。検察側が採用した目撃証言については「複数証言を精査すると食い違う点もある」と指摘。「目撃者の証言に疑問があり、検察官の証明は十分でない」、「事故は直進中に被害者の信号無視で発生した可能性が高い」として、被告に無罪を言い渡した。

《石田真一》

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