2月に経営立て直し策を発表する、としていたクライスラーが、米国内で工場労働者を中心に1万人を超える規模のリストラを行い、国内2工場を閉鎖する方向で検討中だという。
このリストラ計画は「プロジェクトX」と呼ばれ、クライスラーグループをスリムダウンし、ダイムラーとの結びつきをより緊密にするのが目的。公式には2月14日に発表される予定だが、一部メディアがすっぱ抜いた形で報道されている。
それによると、閉鎖が予定されているのはニューアーク、デラウェアの組み立て工場と、デトロイトのエンジン工場。
同社は昨年在庫管理の手法に問題がある事が明らかになり、一時は10万台を超える車が過剰在庫として保管されていたことも指摘されている。しかしラソーダ社長はこうした在庫管理の問題を積極的に改善し、「ディーラーへの押しつけは行わない」とも公言している。
ダイムラーがクライスラーを切り捨てる、という根強い噂がある中で、リストラは迅速かつ効果的に行われる必要がある。リストラ成功は、今や「アメリカナンバー4」が定席となってしまったクライスラーにとっての最重要課題だ。