「SIレーダークルーズコントロール」のポテンシャルを確認するために向かったのは、静岡県の由比。ここは古くは東海道五十三次の宿場町として有名で、現在も東海道本線や東名高速道路、国道1号線が街を貫いており、今も昔も変わらず交通の要所だ。
また、由比を目的地に選んだ理由は、知る人ぞ知るサクラエビの産地であること。眼前に駿河湾を見渡すロケーションから、我が国でのサクラエビ漁のほとんどがここで行なわれているという。そのようなところから、取れたてプリプリのサクラエビ丼が食せ、3月からは本格的な漁のシーズンに入るというので、ひと足先にご相伴にあづかっておこうと企ててみた。だたし、午前中に東京を出発して、由比で昼ごはんを食べて、夕方には東京に戻るという強行スケジュールだ。
東京からの距離はざっと150km、往復で300km以上の距離となる。こういった高速道路主体のドライブで効果を発揮してくれるのが、SIレーダークルーズコントロール。従来のクルーズコントロールも疲労の軽減や燃費向上に効果が高かったが、前車に追いついてしまったときに弱点があった。
従来のクルーズコントロールは、前車に追いついたときにはブレーキを踏んで減速(クルーズコントロールは自動的にキャンセルされる)するか、クルーズコントロールを手動でキャンセルする必要があったが、『レガシィ SIクルーズリミテッド』は前車追従や減速操作も自動で行なってくれるので、前車に追いついてしまったときにも、いちいちキャンセルする必要はない。
実際に首都高速に乗ってすぐに、ステアリングにあるSIレーダークルーズのスイッチを入れ、前車追従を開始。40〜100km/h以下の速度域で車速をセットできるので、最高速度が60km/hの首都高速でも使えるのがうれしい。
ペースの遅い大型トラックを先行車に捉えても、スムーズに速度調整が行なわれ、ギクシャクする感じはいっさいない。途中の高速入り口付近で、車間に割り込まれてしまったときでもスムーズな減速を行ない、素早く車間距離を保って前のクルマの追従を再開してくれた。都市生活者にとって、首都高速でも使えるというのは、非常にありがたいシステムだ。