事故を起こしたという意識はあった---ひき逃げ犯に猶予判決

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昨年12月、山梨県甲斐市内で自転車に衝突して相手に重傷を負わせる事故を起こし、そのまま逃走したとして業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)の罪に問われた50歳の男に対する判決公判が13日、甲府地裁で開かれた。裁判所は執行猶予付きの有罪を命じている。

問題の事故は2006年12月27日夜に発生した。甲斐市竜王付近の市道で、パチンコ店の駐車場から進出してきた乗用車と、15歳の女子高校生が乗った自転車が出会い頭に衝突した。高校生は左腕を骨折する重傷を負ったが、クルマは止まらずにそのまま逃走。警察は重傷ひき逃げ事件として捜査を開始し、間もなく50歳の男を容疑者として逮捕している。

調べに対して男は「ひき逃げなんて知らない、身に覚えがない」と容疑を否認。だが、衝突痕がクルマに残されていたことを指摘されると「事故を起こしたことに気づかなかった」と供述を改めた。その上で「事故を起こしたことを気づいていないのだから、ひき逃げには当たらない」などとも主張したが、検察ではひき逃げの責任は問えると判断。同罪での起訴に踏み切っていた。

公判で弁護側は一時的な意識消失を主張したが、13日に行われた判決公判で甲府地裁の渡辺康裁判官は、被告が事故直後にブレーキを掛けていたことに触れ、「被告は事故を認識しながら逃走した。意識の消失が起きていたとは考えられない」と指摘した。その上で「重傷を負った被害者を放置したことは無責任極まりない」としたが、被害者への補償を約束していることから情状の酌量は認め、被告に対して懲役1年2カ月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡した。

《石田真一》

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