『ムーヴ』とともにダイハツを代表するクルマとして思いっきり力が入っている。アイドルストップ機構付きなら1リッターあたり27kmという低燃費を実現しているし、標準のCVT車も25.5km/リッターと優れた燃費を実現しているのは評価できる。
ただ、アイドルストップは価格差を燃費で取り戻せるところまではいっていないし、CVTより安い4速AT車のほうが売れそうなのはやや残念なところ。
動力性能や居住性には文句がないし、全体的なクオリティもじゅうぶんに高い。強いていえば標準車の足まわりが柔すぎる印象である点が気になる程度だ。そこそこ手ごろな価格と合わせて軽自動車の中でもお勧めできる一台といえる。
せっかくこれだけよいクルマを作ったのに、『ミラ』のXグレード以下、ミラカスタムのLグレードでABSをオプション設定にしているのはとんでもない話。いまどきABSが付いていないなんてのはクルマじゃない。(オススメ度はABS付きを基準)
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★★★
松下 宏| 自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。