【あいおい損保のエコ運転】経営側が荷主を説得することも必要になる

エコカー 燃費

あいおいリスクコンサルティングの津森正裕さんは「エコ運転には覚悟が必要」と説明する。それではその「覚悟」とはどういうものなのだろうか。津森さんは「ひとつではなく、多岐に及んでいます」という。

同社では顧客である運送会社に対し、エコ運転に必要な情報を積極的に提供しているという。エコ運転といえばアクセルワークが命であり、緩やかに発進する“優しい運転”を行うことで燃費を向上させ、これを安全運転にもつなげていく…というわけだが、周囲にそれがすぐに理解されるとは限らず、そんなときには経営者や運行管理者が前に出ていく必要が生じる。

「穏やかな走行をすることで、配送時間が従来よりも掛かるケースが出てきます。その場合、荷物の依頼主から“お前のところは時間が掛かる”とお叱りを受けることもあります」と津森さん。この場合は経営者が「ドライバーに無理をさせないことが積荷の安全かつ確実な輸送につながる」と先方を説得し、理解を得なくてはならないという。

また、走行中の他のトラック運転手から「お前のところのトラックは遅くて迷惑なんだよ」というようなクレームが携帯電話から掛かってくることも珍しくないらしい。この場合も責任ある立場のものが「うちのトラックが安全運転をしていて何が悪い」と、断固とした態度で望む必要があるという。

「これらを成し得るか否か。それがエコ運転を継続させることができるか否かでもあるのです。荷主を説得するのは経営側が覚悟を決めなくてはならないし、その覚悟を示すからこそ、社員(運転手)がエコ運転に協力してくれるのです」と津森さんは語る。

《石田真一》

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