アメリカのタイヤ製造業界によるラバー・マニュファクチャラーズ・アソシエーション(RMA)が行ったドライバーの意識調査によると、先月タイヤの空気圧を確認した、というドライバーは50%で、1年前ガソリン高が騒がれた時期の70%を大きく下回ったという。1年前は、タイヤ圧が少ないと燃費に影響するといわれたことから、ガソリン節約のためにタイヤ圧を確認する人が急増していた。
NHTSA=道路交通安全局によると、タイヤ圧が低すぎることが原因と考えられる交通事故による死亡者は年間で660人、負傷者は3万3000人に上る。NHTSAの試算では、乗用車の4台に1台、ライトトラックの3台に1台は、少なくとも1つのタイヤの空気圧が低いままで走行しているという。
アメリカでは来年、2008年モデルの新車から、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS)の設置が義務づけられる。この装置はタイヤ圧が25%以上減少するとアラームで知らせるものだが、NHTSAでは「TPMSが付いているから、と言って日常的なタイヤ圧の点検をおろそかにしないよう」呼びかけて行く方針だという。
RMAが行った世論調査のその他の驚くべき結果は、以下の通り。
--40%のドライバーが、TPMSが付いた車ならばタイヤ圧のチェックは行わない、と回答。
--45%のドライバーが、「正しいタイヤ圧はタイヤの側面に表示されている」と回答。15%は「どこで正しいタイヤ圧を見ればいいのか分からない」。
--26%のドライバーが、タイヤ圧を計るタイミングは少し走ってタイヤが暖まってから、と考えている。
こうした誤った認識をただすため、RMAでは4月22日から28日まで、全国タイヤセーフティウィークと題してタイヤの空気圧について教育を行うキャンペーンを実施中。