【神尾寿のアンプラグド特別編】ドコモにとってのBluetoothとITS 講演

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【神尾寿のアンプラグド特別編】ドコモにとってのBluetoothとITS 講演
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5月10日、神戸にて開催された「シンポジウム モバイル2007」において、NTTドコモ ユビキタスサービス部ITS推進室の中村康久氏が講演。「安心・安全に向けたハンズフリーサービスへの取り組み」として、ドコモのBluetooth(ブルートゥース)分野への取り組みや、クルマと携帯電話との関係について話した。

◆Bluetooth需要は着実に増加

講演の冒頭で紹介されたのは、ドコモが独自に行ったBluetooth市場の調査だ。同社は2006年の5月と9月に、クルマを運転する携帯電話ユーザーに対してアンケート調査を実施。Bluetoothの名称認知度や利用移行が堅調に増えていることがわかったという。

「Bluetoothの認知度でいえば、06年5月は71%程度だったものが、半年後の9月には79.5%まで上昇しました。これはドコモでいえばP90xシリーズなど、100万台くらい売れる人気機種にBluetoothが搭載された影響が大きい」

さらに中村氏は、Bluetoothの認知度・需要が増えてきた理由として需要環境の変化をあげた。

「需要増の理由のひとつには自動車業界でBluetoothハンズフリーへの取り組みが地道に行われてきたことがあります。さらに最近では、ハンズフリー用途以外に、Bluetoothで着うたフルなど携帯電話の音楽を聴くという使い方が増えてきている。また今後はワンセグを観るといった使い方も増えてきますが、これらの用途でワイヤレスで使えるBluetoothヘッドホンの便利さが受け入れられるようになってきました」

ハンズフリー通話の利用率も06年5月は9.9%だったものが、同年9月は16.3%と着実に伸びている。しかし、その一方で、Bluetoothハンズフリーの利用阻害要因で最大のものになるのが、「Bluetoothハンズフリー機器を買わなければならない。イニシャルコストの部分」だという。

◆予想以上に売れたハンズフリーキット

また、中村氏がクルマでのハンズフリー通話の根強いユーザーニーズを感じたのが、ドコモ純正オプションとして発売した「車載用FOMA接続アダプタ」や「車載ハンズフリーキット」の売れ行きだという。

「昨年12月に発売した車載用FOMA接続アダプタは、すでに8000台が売れています。我々はハンズフリー利用であっても車内での通話を推奨しているわけではないので、積極的に広告宣伝していないのですが、それでも口コミで売れている。例えば仕事などで運転中でも携帯電話を使わなければならないという需要には、根強いものがあると感じました」

車載ハンズフリーキットの方も売れており、すでに7000台が販売されたという。利用者層は「都市部の高級車オーナーが多い。特にベンツ、BMW、アウディなどのディーラーからの問い合わせが急増している」という。

「運転中の携帯電話利用はドコモとしても控えるべきという考えですが、それでも携帯電話の利用を必要としている人たちがいる。道交法改正後の携帯電話保持による検挙数は、昨年12月時点で90万人にものぼりました。ドコモとしては、これらハンズフリー需要に対して適切なソリューションを提供していきたい」

「さらに今後のBluetoothで考えますと、ハンズフリー通話の需要だけでなく、テレマティクスでの通信ニーズや、携帯電話でダウンロードした音楽をカーオーディオから再生するなど、様々な用途に使われていきます。ドコモとしても人気機種を中心にBluetooth搭載機のラインアップを強化していきたいと考えています」

《神尾寿》

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