【道路交通法改正案07】運転免許の欠格期間も『厳罰化』

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【道路交通法改正案07】運転免許の欠格期間も『厳罰化』
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運転免許の取り消しの後、新たに取得することができない期間のことを「欠格期間」と呼ぶ。これまで悪質違反などによる取り消された運転免許の欠格上限は5年だったが、改正道路交通法案では、10年に引き上げられる。

施行は改正法の公布から2年以内となっている。

今回の飲酒運転関連の『厳罰化』は、2006年9月15日中央交通安全対策会議・交通対策本部決定:「飲酒運転に対する指導取締りを強化するとともに、同乗者、酒類の提供者に対しても徹底した責任追及を行うものとする。また、飲酒運転に対する制裁の更なる強化について検討する」を反映したもの。

今回の『厳罰化』全体について指摘できることが、やみくもに厳しさばかりを追及したことによって、思わぬ副作用がおこらないのだろうか。

例えば、「危険運転致死傷罰」の施行で飲酒事故が厳罰化されたら、それをのがれようとするドライバーによりひき逃げが増加したように。「飲酒運転」を厳罰化したときに、検知拒否が増大したように。事故ドライバーが処罰の厳しさに恐怖して、それこそ逃げ切りを目指した「ひき逃げ」が増加したり。あるいは違反ドライバーの「飲酒検問」突破が増大したり。このあたりは素人でも容易に想像がつくのだが。

警察庁は国会議員らへのヒアリングで「欠格期間の延長など行政処分の強化によって、運転免許取消し者が増加。取消し者による無免許運転が増加すると懸念される。この対策として、運転免許証の提示義務を見直した」と説明したという。すでにあらたな危険は予知されているのだ。

この法改正が「あらたな危険を生む」原因となる、本末転倒にならなければいいのだが。

《小谷洋之》

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