18日深夜、熊本県荒尾市内にあるJR鹿児島本線の踏切で、警官の職務質問から逃れようとした軽乗用車が遮断棹を押しのけて進入。通過中の上り貨物列車と衝突する事故が起きた。クルマは大破し、1人が重傷。2人が軽傷を負っている。
熊本県警・荒尾署によると、事故が起きたのは18日の午後11時45分ごろ。これより5分前の午後11時40分ごろ、荒尾市内をパトロールしていた同署のパトカーが、居酒屋の駐車場から発進したばかりの軽乗用車を発見した。
飲酒運転の疑いもあることから、乗務していた警官は職務質問を実施しようと停止を命じたものの、クルマはこれを無視して逃走。約1m離れた荒尾市万田付近のJR鹿児島本線の踏切まで走ってきたが、通過列車の接近によって作動していた遮断機に行く手を遮られた。
間もなくパトカーも追いつき、警官が職務質問を行おうとしたところ、クルマは急発進。そのまま通過中の上り貨物列車(鹿児島発梅田行き、20両編成)の中ほどに衝突して大破。後部座席にシートベルト未着用で同乗していた20歳の女性が頭部強打の重傷。運転していた19歳の少年と、同乗していた19歳の男性は重傷を負っている。
警察では過失往来危険の容疑で運転の少年から事情を聞いている。少年は酒を飲んでおらず、逃走の理由については「いきなり停止を命じられ、驚いて逃げてしまった」などと話しているという。