自動車ディーラーや、インターネットで消費者への窓口を設置している企業は、消費者の要求に対し満足感を醸成できるような対応が、今後ますます求められていく……。インターネット事業支援会社、エモーションの調査だ。
エモーションは、新車購入経験者を対象に「自動車ディーラー店舗における接客対応」および「インターネット経由の問合せに対する企業の対応」の2つをテーマに調査を行なった。
消費者がインターネットを活用して商品を購入したり、商品購入に先立って様々なウェブサイトから情報収集するといった行動が定着しつつあり、それに伴い、店頭で求められる接客方法が従来とは変化している。
また、商品購入やサービス利用の過程において、インターネット経由での企業への問合せが増加しており、その際の企業からのEメールによる対応は、従来の店頭接客と同様に、消費者との重要なタッチポイントとなっている。
◆新車購入時の店頭における対応状況
●自動車ディーラーでの店頭対応に不満を感じたことがある…3割強。不満の理由は「値引き額が少ない」(40.4%)が最も多く、「営業スタッフの対応が悪い」(38.4%)、「商品説明が分かりにくかった」(21.2%)と続く。
● 新車購入決定要因は「デザイン・スタイル」(70.0%)が第1位。
●複数の店舗に訪問し、購入しなかった店舗について、その理由の第2位に「営業スタッフの対応」(33.7%)があげられている。第1位は「価格」(58.0%)。
● 新車の購入検討時の情報収集は、「ディーラーなど販売店」(66.8%)が最も多く、「自動車メーカー・ディーラーのサイト」(46.6%)がそれに次ぐ。
◆インターネット経由の問合せにおける企業の対応状況
自動車を含め、全ての商材を対象とした調査
● インターネット経由で企業に問合せをした際、不満を感じたことがある…4割強。 不満の理由は「対応が遅い」(61.7%)が最も多く、「きちんとした回答ではなかった」(45.7%)、「連絡が無かった」(44.4%)と続く。
● 企業の対応に不満を感じた結果、「商品の購入やサービスの利用をやめた」という回答が約5割。
◆総括
店頭接客および、インターネット経由における企業の対応のいずれについても、多くの消費者が何らかの不満を抱えている。
エモーションでは、問合せや店舗訪問時において消費者自身に問題があった可能性を差し引いても、対応を見直すのに充分な材料であるとする。また、企業の対応が商品購入やサービス利用の最大の決定要因にはならなくとも、利用をやめてしまうには充分な理由となり得るとする。