人という認識はなかった---ひき逃げ容疑者の言い訳

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今月9日に東京都大田区内の区道で発生した死亡事故について、警視庁は12日、現場近くに在住する30歳の男を自動車運転過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。事故を起こしたことは認めているが、「人という認識はなかった」などと話しているという。

警視庁・池上署によると、事件が起きたのは9日の午前5時30分ごろ。大田区千鳥1丁目付近の区道で、道路脇に置いてあった植木鉢の手入れを行っていた82歳の男性が頭などから血を流して倒れているのを、散歩をしていた近隣の住人が発見。男性はしゃがんでいるところを背後からクルマにはねられたとみられ、近くの病院に収容されたが全身強打で間もなく死亡した。

事故を起こした車両は逃走したが、現場は一方通行の比較的狭い道だったこともあり、同署は「現場付近に在住するか、就労するなど土地勘のある者が関与した」として、現場付近での車当たり捜査を実施していたが、12日までに30歳の男が「自分かもしれない」として警察に出頭。クルマに事故の痕跡が確認され、被害者の着衣に残ったタイヤ痕が一致したこともあり、自動車運転過失致死などの容疑で逮捕した。

調べに対して男は事故を起こしたことは認めたものの、「人をはねたという認識はなかった」として容疑の一部を否認している。だが、男は酒を飲んだ帰りに事故を起こした可能性もあり、警察では飲酒運転の発覚を恐れて逃走したものとみている。

《石田真一》

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