小型の個人用ナビゲーションシステム(PND)のプロバイダーで、世界的な大手のトムトムは、同じくデジタル地図プロバイダーの世界的大手、テレアトラスの発行済株式の全てを買収する意向であることが明らかになった。テレアトラスは買収に同意している。
23日、両社が明らかにした。トムトムはテレアトラスの株を1株21.25ユーロで買収する。これは7月20日まで直近3か月の株価平均に32%のプレミアムを上乗せした額。買収総額は20億ユーロ=3328億円になる。
テレアトラスの取締会はトムトムによる買収に賛同し、買収が正式決定すれば株主に対し買収に応じるよう勧める。買収の正式決定は10月、手続きの終了は年内を予定している。買収後もテレアトラスはこれまで通りグループ内外に対して業務を継続するという。
トムトム(オランダ)は世界最大規模のナビゲーション・ソリューション・プロバイダー。とくにPNDと呼ばれる、“箱から出してすぐ使える、オールインワン”のナビゲーション・メーカーとして知られる。
テレアトラス(本拠:ベルギー)の地図情報は世界200の国と地域をカバーし、5万件の地図サービスに使われている。テレアトラスの地図情報を利用している企業にはグーグルや、トムトムを含むカーナビメーカー、完成車メーカーがある。