神戸製鋼、PVDコーティングの受託加工体制を強化

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神戸製鋼は、日米の2拠点でPVD(物理的蒸着)装置を使った高機能硬質膜コーティング(PVDコーティング)の受託加工体制を構築したと発表した。2010年までに、PVDコーティングの受託加工事業の売上高を年間20億円規模に拡大する計画だ。

北米市場をターゲットとした新拠点「KOBELCO Advanced Coating」を日系企業が多く進出しているシカゴ近郊イリノイ州バファローグローブ市に設立した。主に工具、金型メーカーなどを対象に10月1日から営業を開始する。

また、国内では、今年4月に設立した「高砂コーティングセンター」で、工具、金型、機械・自動車部品メーカーなどからの受託加工需要に対応する。

PVDコーティングは、工具、金型、機械・自動車の摺動部品等の寿命(耐磨耗性・耐久性)を未処理品に比べて2-10倍程度向上できる表面加工技術だ。対象となる受託加工市場は、技術の適用分野の拡大、対象部品数量の増加を背景に、これまで年率10%以上の伸び率で成長してきた。

特に、自動車関連分野では、燃費向上を目的にエンジン周辺部品への適用に期待が高まっており、高温での耐酸化性に優れた硬質膜や、低摩擦係数を特徴としたDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)膜の実用化が活発に進められている。

また、製造業では環境問題への対応が大きな課題となっている中で、従来の表面処理工程で利用されてきた湿式めっきと比べて廃液がでないなどの利点があり、PVDコーティングに注目が集まっている。

こうしたことからもPVDコーティングの適用は、今後も自動車関連分野などを中心に更に進むことが見込まれることから、生産体制を強化した。

《レスポンス編集部》

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