今度はクライスラーグループでスト懸念

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GMの労使闘争の末のストライキは2日間で幕を閉じたが、今度はクライスラーグループでストの可能性が出て来た。

経営が変わったクライスラーグループでは、UAW組合員が新たな労働契約を結ぶよう会社側に要請、水曜日を返答の期限と定めた。回答が得られない場合、同社の4万9000人の時給労働者が一斉にストライキに突入する可能性がある。

これまでの例では、GMとUAWの締結事項が他のビッグ3(フォードモーターとクライスラーグループ)との契約にも当てはめられることが多かったが、クライスラーグループの場合は経営が変わったこともあり、異なった展開を見せている。2005年にGMとフォードモーターは退職者への健康保険手当の一部をUAWが返還することに合意しているが、当時ダイムラー傘下だったクライスラーグループは除外された。その結果、労働者への時給はクライスラーグループが75ドル86セント(各種福祉手当含む)と、ビッグ3で最高となっている。

またクライスラーグループの新経営者であるサーベラスは同社の立て直しのため大幅なモデルの削減を予定しているとも言われ、「職の安定」を望むUAW側との妥協は困難と見られる。

時給に関しては、ビッグ3の平均時給と日本メーカーの米国内労働者への平均時給には25ドルもの開きがある。このギャップを埋め、採算性を上げたいメーカーと、既得利益は守りたい労働者側で、協議は難航しそうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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