【ITS世界会議07】中国版プローブタクシー社会実験、ITSジャパンの役割

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【ITS世界会議07】中国版プローブタクシー社会実験、ITSジャパンの役割
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北京では、約1万1000台のプローブタクシーによる渋滞情報をFM電波で配信する社会実験が2006年12月より始まっている。これは日本のVICS技術を応用したもので、ITSジャパンが技術面でのサポートをおこなっている。この実験におけるITSジャパンの関わりと今後の展開について、中国道路交通信息化委員会事務局の諸澤健司氏に話を聞いた。

「北京は道路の混雑が非常に激しい。北京オリンピックも迫っており、何かいい対策法はないものかという問い合わせが、北京市交通情報センター(BTIC:Beijing Trafic Infomation Center)からあった。それに対して、ITSジャパンとしてはインフラ投資が少なくて済み、早期に立ち上げられるであろうFM多重放送方式のVICSを提案した」

「今回の件では、中国で交通情報サービスをやりたいという企業で委員会をつくり、オブザーバーにVICSセンターに入っていただいている。委員会は一般会員と幹事会員からなっており、幹事会員が中心となってBTICへのサポートをおこなっている。幹事会員はデンソー、松下電器、日立、NEC、富士通、NTTデータ、アイシンAWの計7社だ」

「ITS Japanとしては技術的な支援とビジネスモデルの構築を含むアドバイスをしている。日本方式の渋滞情報提供サービスが受け入れられるということになれば、日本の企業にも中国内でのビジネスチャンスが生まれるだろう」

渋滞情報の収集・提供は前出のBTICがおこなうが、情報の配信は政府系企業の「CenNavi」(センナビ)が担う。配信方法に関してはITS JapanがサポートするFM 多重方式(FM DARC:Data Radio Channel)だけではなく、同じFM多重方式ながら欧州で採用されているRDS(Radio Data System)、さらにGPRS・CDMAなどの携帯電話網を利用するプランも同時に検討されている。

諸澤氏は「インフラ整備コストが安く、システム構築が容易な日本方式のメリットをアピールしていきたい」と語った。

《北島友和》

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