新日本製鐵は、ITA(米国チタン協会)から、新規用途開拓として取り組んできた自動車分野での需要拡大で高い成果を上げたとして「チタン用途開拓賞」を受賞したと発表した。
チタン用途開拓賞は今年から創設された賞で、、新日鉄は第1回目の単独受賞となった。
自動車における軽量化ニーズの高まりを受けて、新日鉄では1990年前半から二輪車向けを中心に、排気系材料に工業用純チタン、エンジンバルブ用材料・懸架バネ用材料にはチタン合金の需要拡大に注力してきた。
この中でチタンに関する製品設計への助言や利用技術の向上に対する協力を継続的に実施、自動車メーカーと緊密な連携を図り、自動車分野での適用を推進してきた。こうした活動を通じた研究活動は、低コスト高強度合金「Super-TIX」シリーズの開発、マフラー用耐熱合金薄板の開発、エンジンバルブ用素材の開発など多岐にわたり、研究論文32篇、特許出願は国内外合わせ120件を超えている。
日本における自動車分野への販売量は1990年後半から増加基調をとだり、2006年度の国内外の出荷量は約1600トンに達した。新日鉄では、これまでに取り組んできた自動車分野への適用、需要拡大に対する努力が世界的にも高く評価され、今回の受賞につながったとしている。