日産 GT-R 開発、水に火がつく…NISMOフェスティバル

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日産 GT-R 開発、水に火がつく…NISMOフェスティバル
日産 GT-R 開発、水に火がつく…NISMOフェスティバル 全 6 枚 拡大写真

日産『GT-R』開発チームの、車両開発主管兼チーフ・プロダクト・スペシャリストの水野和敏氏は「毎年40人もの事故死者を出すニュルブルクリンクで世界一速く走ろうとしたら、常にタイヤが路面から離れないようにしないといけないんです」と説明する。

『NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY』(2日、富士スピードウェイ)で行われた「NISSAN GT-R ディスカッション」。参加者は開発チームの水野和敏氏、テストドライバーの鈴木利男氏、レーシングドライバーの影山正美選手だ。

水野氏は続けて、「つまり、それは速さと乗り心地の両立する世界。“しなやかさ”というキーワードなしには、ニュルは絶対に走れない。だから、利男さんがタイムを出せば出すほど、乗り心地のいいクルマに変わっていくんだよね」。鈴木氏はそれを受けて、「どのコーナーでもどの状態でも常にニュートラルを保ちやすいクルマですね」という。

なお、これまで37秒台も記録しているそうで、30秒台後半は当たり前のタイムらしい。今後、全力のタイムアタックも予定されているそうだが、それに対して鈴木氏は、「ニュルって怖いんだよね(笑)」と本音をポロリ。

「280km/hでジャンプして、すぐブレーキングとかあるから。最初は知らないから、空中でブレーキを踏んじゃって、ABSが効いて着地した後にブレーキがカクカクいって、もう慌てましたよ。そんなのが何度あったかわからない」と、何度となく肝を冷やした模様。

「だから、ドライバーのミスは仕方がないけど、メカニカルトラブルはすごく怖い。200km/hとか300km/hの世界で、エスケープゾーンもほとんどなくて、すぐに崖というコースだから、メカニカルトラブルが発生したら、本当にどうしようもないんです。でも、4年間走って来て、全然メカニカルトラブルはないですね」と信頼性の高さを語る。

水野チーフは「メカニカルトラブルはないんだけど、人間関係のトラブルはね(笑)。そこも含めて、チームを作っていかないといけない。正美さんなんて、乗った瞬間にトラブルだから」(笑)と、開発チームの内情を暴露する。影山選手はそのことを問われると、「記憶にありません」(笑)。

影山選手はメカニカルトラブルを1回経験しているそうで、出火した模様。エンジン脱着を何度もしているためにホースが劣化していたらしく抜けてしまい、水に火がついたのだそうだ。水野氏によれば、GT-Rクラスのターボになると、水に火がつくのだという。

《デイビー日高》

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