【トヨタ パートナーロボット 第2世代】1名乗車型2輪ロボット、08年に実証実験

自動車 ニューモデル 新型車
【トヨタ パートナーロボット 第2世代】1名乗車型2輪ロボット、08年に実証実験
【トヨタ パートナーロボット 第2世代】1名乗車型2輪ロボット、08年に実証実験 全 8 枚 拡大写真

トヨタが2007年12月に発表したパーソナルロボットのプロトタイプのひとつ「モビリティロボット」=『モビロ』は、左右2輪配置のディメンションを持つ1名乗車型ロボットだ。

「将来の用途としてはお年寄りや体の不自由な人のクオリティオブライフ(生活の質)の向上や、アミューズメント向けなどが考えられる」(トヨタ関係者)という。

このロボットは人間が乗っても乗らなくても自律走行が可能。最高速度は6km/hと、歩道走行が可能な現行の電動シニアカーのレギュレーションに合わせている。発表会では若い男女二人がショッピングセンターで買い込んだものをロボットに載せ、人間の後をロボットがついてくるといったデモが行われた。

このロボットのコアテクノロジーは、左右2輪で安定して走行したり停止したりするためのセンシングおよび駆動系の制御技術。荷重のかかり方や姿勢を加速センサー、多軸ジャイロセンサーなどのセンサー類や、モーター制御を行うロータリーエンコーダーからフィードバックされる情報から分析し、転倒しないように左右輪の回転差を調節しているのだ。

このあたりの基本的な考え方は2001年に登場した、左右2輪で安定走行させる技術のパイオニア的存在であるアメリカの『セグウェイ』に似ている。

モーターについては最高速度が6km/hという低速であることから低出力で事足りる半面、自重150kg+乗員という重量物を駆動させる必要があることから要求トルクは大きいという、特殊なスペックが求められることから、低出力のモーターに減速ギアを装備してトルクを増幅するというギアードモーターを採用している。

トヨタは2004年に第1世代のパートナーロボットを発表した時から2輪走行ロボットのデモを行っていたが、早くも人が乗ることができるレベルに到達つつあることを示した格好だ。2008年後半からトヨタ社内、ラグーナ蒲郡、2009年にはトレッサ横浜で実用化のための実証実験を行うという。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る