昨年11月、新潟県新潟市内にある北陸自動車道の料金所で、偽造ナンバーを装着した状態でETCレーンを突破したとして、道路整備特別措置法違反などの罪に問われた40歳の男に対する初公判が15日、新潟地裁で開かれた。検察側は懲役刑と罰金刑を求めている。
問題の事件は2007年11月8日未明に発生した。新潟県新潟市内にある北陸自動車道・新潟西第1料金所で偽造ナンバーを装着した大型トラックがETCレーンを強行突破。そのまま逃走した。
同じトラックとみられる車両は新潟市内で8回の料金所突破を行っており、警察では車体の特徴などから佐賀県佐賀市内の運送会社に勤務する40歳の男が容疑に関与したと断定。11月下旬に道路運送車両法違反と道路整備特別措置法違反容疑で逮捕している。
男は事前にカラーコピーしたナンバープレートを用意。これを貼り付け、不正走行防止用の監視カメラも欺瞞していた。調べに対して男は「会社から支給される高速代が必要とする額の半分程度しかなく、自腹も切れないのでレーンの突破を行った」などと供述していた。
新潟地裁で15日に開かれた初公判で、被告の男は起訴事実を全面的に認めた。続けて行われた冒頭陳述で検察側は「被告は事前にカラーコピーで製作した偽造ナンバーを用意するなど、犯行は計画的かつ悪質である」と指摘した。
そして「こうした不正通行は高速料金を正規に支払っている利用者に不公平感を与えており、情状を酌量する余地はない」として、裁判所に対して懲役1年6か月と罰金80万円を求め、同日で結審した。